都市の幹線道路沿いに位置する、約36坪の敷地。交通量の多さとそれに伴う視線や音環境において、クライアントが望んだのは、喧騒を忘れさせるような静かな暮らし、そして自然を身近に感じられる住まいでした。
この住宅では、まずLDKを2階に配置することで、十分な採光とプライバシーを確保。一方で1階の中央には、大きな土間空間を設けました。そこに植栽を施し「室内の中庭」としての役割を持たせました。
天窓からは柔らかな自然光が注ぎ、時間とともに光が移ろう様子は、屋外にいるような開放感をもたらします。家族が集い、犬が遊び、椅子に腰掛けて読書を楽しむ・・・そんな日常のひとときが、公園にいるかのような心地よさを生み出します。
屋外に庭を設けることが難しい都市環境でも、緑と共にある暮らしを諦めない。自然と調和しながら、穏やかに過ごせる住まいのかたちを、この住宅で実現しました。
志段味の家(シダミノイエ) / ナゴヤノコヤ
敷地面積:36坪
延床面積:32坪
設計期間:2019/04~2019/12
施工期間:2020/01~2020/07
設計/施工:空間建築-傳